「プロ障害者」という職業。社会はどうマイノリティと接するべきなのか。
バニラエアの件で一気に明るみに出たこの問題。
木島英登「プロ障害者として飯食ってるっていうのは実際そうです。顔がいい人がモデルで稼ぐのと同じじゃないですか?」 | netgeek
いくら彼らが不利にならないように対応していたとしても、限界はある。
1.そもそも障害者への対応は適切だったのか
これは過去の裁判事例だ。
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/b_7/pdf/s3.pdf
確かに社会として、不備があるという歴史は忘れ去られるべきではない。
しかし、それを逆手にとって社会にさらなる改善を要求するのはどうなのだろうか。
2.バックラッシュの引き金にすらなりかねない
バックラッシュとは、ある運動の流れに逆行しようとする勢力のことである。
バックラッシュ - Wikipedia
すなわち今回のケースでは、”障害者が得をしようとするのは健常者に不利益だ、障害者を特別扱いするべきではない”、のような発言が出かねない、ということだ。
せっかくバリアフリーの社会が常識化され、多くの障害を持つ人にとって暮らしやすい社会が作られてきたのに、その流れを崩してしまう危険性を孕んでいる。
3.相手を思いやる社会こそが真の平等社会
ここで言いたいのは、障害者が図々しい態度をとるな、というような事ではない。
そうではなく、このような問題は相手を気遣かう気持ちさえあれば、起こり得ない問題なのだ。
バニラエア側も、今回の件により、タラップを上がる際のサポートを拡充した。
これにより、次から乗るであろう障害を持つ人は、より便利に空の旅を楽しむことが出来るだろう。
では、彼がとるべき行動はなにか。
それは、航空側を思いやる気持ちだ。
”何から何まで準備しろ、準備しないのはそちらの落ち度だ”
という態度ではなく、”事前に連絡すれば、相手も準備しやすいだろう”という態度である。
誰かを特別扱いする必要があると考えている時点で、真の平等社会は実現しない。
マイノリティを意識しない社会作り、その為には、まず相手を思いやる気持ちこそが重要である。